【58】前庭&半規管
”耳”は、音(空気の振動)を伝える”外耳”、骨の振動を伝える”中耳”、リンパ液の波を伝える”内耳”に分けられる。
内耳(前庭&半規管&うずまき管)を満たすリンパ液の動きに伴って“感覚毛”が動くことで、感覚細胞(有毛細胞)は様々な刺激を受容している。
”前庭”は”体の傾き”の感覚を受容している。
体が傾くと、平衡石の重みで感覚毛が倒され、前庭の感覚細胞が刺激される。
”半規管”は”体の回転”の感覚を受容している。
体が回転すると、リンパ液の圧力で感覚毛が倒され、半規管の感覚細胞が刺激される。
3本の半規管は互いに直交するので、あらゆる方向の回転に対応できる。
【補足】
- 自己受容器(体の傾きを感じる前庭や、回転を感じる半規管、筋肉の伸長を受容する筋紡錘など、自分の体の状態を感じ取る受容器。)
- 平衡感覚器(前庭&半規管。体の傾き、回転の方向や速さなどの“平衡感覚”を受容する感覚器。)
- 平衡石/耳石(前庭の感覚細胞の上、ゼリー状の物質の上に乗っている”炭酸カルシウム”を主成分とする石。体が傾くと平衡石が動いて感覚細胞が刺激を受け、”傾き”を感じる。)
- クプラ(半規管の感覚細胞を覆うゼリー状の組織。リンパ液の流れを細胞に伝える。)
- 内耳(前庭&半規管&うずまき管)
【参考資料】
- 吉里勝利(2018).『改訂 高等学校 生物基礎』.第一学習社
- 浅島 誠(2019).『改訂 生物基礎』.東京書籍
- 吉里勝利(2018).『スクエア最新図説生物neo』.第一学習社
- 浜島書店編集部(2018).『ニューステージ新生物図表』.浜島書店
- 大森徹(2014).『大学入試の得点源 生物[要点]』.文英堂