【56】中枢パターン発生器
屈筋と伸筋が、交互に“収縮&弛緩”を繰り返すことで、歩いたり走ったりすることができる。
同じ周期で興奮を繰り返す信号が、“中枢パターン発生器”を通過すると、交互に興奮を繰り返す信号に変換される。
歩いたり走ったりするときに、屈筋には“曲げて!”信号を、伸筋には“伸ばして!”信号を、それぞれ送るのでは煩わしい。
中枢パターン発生器が有れば、“歩け!”信号を送るだけで、交互に収縮&弛緩を繰り返すリズミカルな運動が可能になる。
【補足】
- 屈筋(屈筋が収縮すると関節が曲がる。)
- 伸筋(伸筋が収縮すると関節が伸びる。)
- 興奮(ニューロンの一部において膜電位が逆転し、“活動電位”が生じている状態。)
- 興奮の伝導(ニューロンの中を興奮が伝導する。)
- 興奮の伝達(ニューロン(シナプス前細胞)の神経末端から、隣接するニューロン(シナプス後細胞)へ興奮が伝達する)
- EPSP(興奮性シナプス後電位。シナプス後細胞の細胞体の膜電位が、やや脱分極した状態。)
- IPSP(抑制性シナプス後電位。シナプス後細胞の細胞体の膜電位が、やや過分極した状態。)
- シナプス前細胞(シナプスにおいて、興奮を発信する側のニューロン。)
- シナプス後細胞(シナプスにおいて、興奮を受信する側のニューロン。)
【参考資料】
- 吉里勝利(2018).『改訂 高等学校 生物基礎』.第一学習社
- 浅島 誠(2019).『改訂 生物基礎』.東京書籍
- 吉里勝利(2018).『スクエア最新図説生物neo』.第一学習社
- 浜島書店編集部(2018).『ニューステージ新生物図表』.浜島書店
- 大森徹(2014).『大学入試の得点源 生物[要点]』.文英堂