【55】全か無かの法則
ニューロンに生じる活動電位の大きさ(ナトリウムイオンとカリウムイオンの濃度差)は毎回ほぼ一定で、活動電位は”発生する”か”発生しない”かの二通りしかない。
外部(他のニューロンや感覚細胞など)から加えられる刺激が一定の大きさ(閾値)よりも大きければ、毎回一定の大きさの活動電位が発生する。
刺激の強弱は、興奮するニューロンの数や、一つのニューロンに発生する興奮の頻度に変換される。
【補足】
- 全か無かの法則(All-or-Non low。様々な大きさの刺激に対して、反応するか?、反応しないか?の二通りしか無い。)
- 閾値(ニューロン、感覚細胞、筋原繊維などがが反応するための最小限の刺激の大きさ。)
- 興奮(ニューロンの一部において膜電位が逆転し、“活動電位”が生じている状態。)
- 興奮の伝導(ニューロンの中を興奮が伝導する。)
- 興奮の伝達(ニューロン(シナプス前細胞)の神経末端から、隣接するニューロン(シナプス後細胞)へ興奮が伝達する)
- 膜電位(細胞内外の電位差。)
- 静止電位(平常時の膜電位。通常、細胞外に対して細胞内は、−(マイナス)の電位になってる。)
- 活動電位(興奮時の膜電位。瞬間的に、細胞外に対して細胞内が、+(プラス)の電位となる。)
- 活動電流(興奮部と、隣接する部分との間で流れる電流。活動電流をきっかけに、興奮部に隣接する部分に新たに活動電位が生じる。)
【参考資料】
- 吉里勝利(2018).『改訂 高等学校 生物基礎』.第一学習社
- 浅島 誠(2019).『改訂 生物基礎』.東京書籍
- 吉里勝利(2018).『スクエア最新図説生物neo』.第一学習社
- 浜島書店編集部(2018).『ニューステージ新生物図表』.浜島書店
- 大森徹(2014).『大学入試の得点源 生物[要点]』.文英堂