【93】カサノリの接木
カサノリは、高さ5cm程の単細胞性の緑藻類で、”かさ”を切り落としても再生する能力がある。
カサノリ(単細胞性の緑藻類)は、仮根の部分に核があり、核内でDNAから転写されたmRNAは、細胞質中を原形質流動によって移動していく。そのため、かさの形が異なる2種の“かさ”を切り落として”柄”を交換しても、接木直後は”柄”の部分に残ったmRNAによってそれぞれの種の”かさ”が再生される。
【補足】
- カサノリ(緑色植物門緑藻綱アオサ目の単細胞性藻類。高さ5cm程で、かさ、柄、仮根から成る。)
- mRNA(伝令RNA/メッセンジャーRNA/リボ核酸の一種。遺伝子の発現を仲介するDNAの塩基配列は、RNAポリメラーゼ/RNA合成酵素によってmRNAの塩基配列に転写され、さらにリポソームでタンパク質のアミノ酸配列に翻訳される。)
【参考資料】
- 吉里勝利(2018).『改訂 高等学校 生物基礎』.第一学習社
- 浅島 誠(2019).『改訂 生物基礎』.東京書籍
- 吉里勝利(2018).『スクエア最新図説生物neo』.第一学習社
- 浜島書店編集部(2018).『ニューステージ新生物図表』.浜島書店
- 大森徹(2014).『大学入試の得点源 生物[要点]』.文英堂